ブラック企業は許さない! 「労働Gメン」がかっこいい!
メイン
テーマ

この記事をまとめると
- 労働基準監督官とは、ブラック企業の指導・摘発を行う人物
- 違反行為があった場合には、逮捕できる権限も持っている
- 彼らの存在によって、過労死や労働災害が未然に防がれている
通称「労働法の警察」!労働基準監督官とはどんな人物?
最近、身近でブラック企業や労働トラブルに関するニュースをよく耳にしますよね?
労働者に違法な働き方を強要したり、給与を払わなかったり etc……
私たちの権利を踏みにじる、悪徳経営者が最も恐れる存在。
それが、今回ご紹介する労働Gメンこと「労働基準監督官」なのです。
彼らの仕事は、労働者から通報のあった企業や、悪い噂がある企業を訪問し、現場のチェックや、経営者を監督、指導することにはじまります。最初の段階では、行政官として「法律を順守しましょうね」「社員の方にお休みを取らせて下さいね」と、あくまで丁寧に指導を行うのですが……。
その指導を無視し続けたり、明らかな労働法違反が見つかった場合には、司法警察員として、逮捕・送検に乗り切る権限も持っているんですよ! だから、彼らが自分の職場へ訪問してきた時点で、経営者にとっては一大事なのです!
ブラック企業には、特有の「におい」があるらしい
よく、刑事さんがドラマ中で「あのホシ、におうな」という表現をしますが、
「労働基準監督官」も、ベテランになってくると、この「におい」を感じるんだとか。
その為、残業代を払ってくれない……、過度な残業を強いられているといった相談(垂れ込み)が労働者から入ると、まずその職場を訪問し、怪しいにおいがしないかどうかを嗅ぎにいく監督官も少なくはないんです。
「社員がみんな疲れている」「社長や管理職の態度が横柄」など、自分で感じてきた職場のにおいと雰囲気を手掛かりにしながら、タイムカードの記録や、残業代の支払い記録、社員の証言といったデータを集めて、違法の事実を明るみに出していくのです。
※工事現場を訪問する機会が多いため、多くの監督官は普段作業着で仕事を行っており、重機の種類や名前、土木現場の知識に精通した人が多いことも、この仕事の特徴です。
ちなみに、実際に訪問してみると、「そんな法律は初めて知った!」「いちいち残業代を払っていたら、経営が成り立たない!」と反論をしてくる経営者もいるのですが、これははっきり言って逆効果!
なぜなら、監督官には労働法をいう強い盾と、警察員としての権限がある為、「やっぱり怪しい」と思われた分だけ、追求が厳しくなり、後日、きつい罰として自分の身に返ってきてしまうからなのです。
将来、正義感を活かした仕事に就きたい人におススメです!
近年、ブラック企業や、雇用トラブルの増加に伴い、監督官の不足状態が続いている状況です。
しかも最近では、学生や、労働組合に加入していない非正規雇用者など、社会的に立場の弱い人たちの被害が深刻化しており、彼らを救済するためにも、一人でも多くの監督官を採用することが求められています。
監督官になる為には、公務員としての基礎知識を問う試験のほか、労働基準法や、労働安全衛生法などの知識を問う試験に合格する必要があります。文系・理系の縛りは特にありませんが、法律の知識を問う問題が多く出題されるので、法学部出身者や、労働問題に関するゼミで学んだ経験があるほうが、試験に有利でしょう。
あなたの存在によって、過労死や深刻な雇用トラブルを未然に防ぐことができる、非常にやり甲斐のある仕事ですから、公務員を目指すのであれば、ぜひ選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?
この記事のテーマ
「公務員・政治・法律」を解説
公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。