動物園からキリンがいなくなるかもってホント?

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動物園からキリンがいなくなるかもってホント?

2015.08.13

提供元:マイナビ進学編集部

動物園からキリンがいなくなるかもってホント?

この記事をまとめると

  • 日本は、世界動物園水族館協会から除名勧告を受けていた
  • その原因は、日本古来から続くイルカの狩猟方法にあった
  • 動物愛護の基準には、日本と世界で隔たりがあることが分かった

発端は、日本古来から続く“イルカ追い込み漁”だった。

今年5月、衝撃的なニュースが日本を駆け巡りました。
その内容とは「日本を世界動物園水族館協会(WAZA)から除名する」というもの。
原因は、日本が以前から行ってきた“イルカ追い込み漁”が、動物愛護の観点から見て問題があると判断されてのことでした。

日本はこれまで、WAZAのネットワークを利用して、世界中からライオンやキリンなど希少動物の供給を受けてきた経緯があることから、このまま除名状態が続けば、新たな動物を借り入れることができなくなり、全国で、動物園・水族館の運営が続けられなくなる可能性が高くなります。

そのため日本は、正式に“イルカ追い込み漁”を行っている和歌山県太地町からのイルカ購入を中止し、なんとか除名解除にこぎつけたのです。

イルカはダメで、豚や牛は殺してもいいの?

そもそも“イルカ追い込み漁”が問題視された理由は、その残酷さにあります。

音に敏感なイルカやクジラの習性を利用して、鉄の管を叩いて音を出し、湾の中に追い込んで捕獲をする手法や、捕獲後の加工方法が、動物の権利侵害にあたると判断されたのです。

これに対して、関係者は「飼育用と食肉用はきちんと区別している」。
「余分なイルカは逃している。決して乱獲しているわけではない」と反論。
マスコミ各社からも、「これは日本の伝統文化だ」。
「海外で行われている、鹿やウサギの狩猟と何が違うのか?」といった擁護の声が多く挙がりました。

世界中にはさまざまな生き物が生息しており、形は違えど狩猟活動が行われているのは確かです。
ではなぜ、日本のイルカ漁がここまで問題視されてしまったのか?
その理由は、「イルカの知能指数が非常に高く、人間と比較的近い動物だからではないか?」と言われています。

しかし、よく考えてみると、私たちが日頃消費をしている家畜(牛や豚)も、イルカほど賢くないとはいえ、痛みを感じますし、それぞれに権利があるはずですよね?

つまり、どの動物は守られるべきで、どの動物は家畜用に殺処分してよいかに対する、世界共通の基準はなく、最終的にはその人が持つ、感覚や倫理観に判断が委ねられているところが、動物愛護問題の難しさの一つなのです。

確かなことは、全ての生き物が大切にされる権利を持っているということ

動物愛護に関する考え方は、国民性や文化によりさまざまですが、共通していえることは、「家畜であろうが飼育用であろうが、全ての生き物は大切にすべき存在である」ということではないでしょうか。

動物愛護に対する理解が進んでいる欧米諸国では、動物虐待=犯罪とみなし、「アニマル・ポリス」による取り締まり活動が行われている国がある他、犬や猫はお店で買うものではなく、飼い主を失った動物たちが集まるセンターから、引き取るのが当たり前という考えが根付いている国もあります。

それに比べて、日本では一家に一匹といっても過言ではないくらい、ペットの飼育率が高いにもかかわらず、年々、殺処分されるペットの数が増加していたり、劣悪な環境で繁殖を行う、ブリーダー問題が後を絶たないなど、動物愛護に関する理解は、低いといわざるを得ない現状です。

国民性や文化による考えの違いはさておき、私たち一人ひとりが、身近な生き物に対して理解を深め、生き物を大切にする気持ちを改めて意識しなおすことで、「動物愛護後進国」の汚名を返上し、今回の“イルカ追い込み漁”のような日本独自の文化や、日本が持つ動物愛護の精神を、世界に理解してもらうことにつながるのではないでしょうか。

この記事のテーマ
農学・水産学・生物」を解説

私たちはほかの生物から栄養をもらって生活をしています。しかも、採集や狩猟だけではなく、食物を生産するという手段を得て、今日のように繁栄しました。人口増加や環境悪化などに対応し、将来的に安定した食料の確保を維持するためには、農業、林業、水産業などの生産技術の向上が必要です。さらに突き詰めて考えれば、動植物や微生物などの多様な生物に対する研究も重要です。自然との共生が大きなテーマになる学問です。

「農学・水産学・生物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「獣医学」
はこんな学問です

ペットや家畜の病気を予防し、けがや病気を治療するスペシャリストを養成するための学問である。もともとは豚や牛などの家畜や畜産物の生産性を高める目的で発達した。現在は、最新の生物学や獣医学の知識とハイレベルな獣医療の技術を身に付けることができる。専門分野には、主に動物のけがや病気の予防と治療法、交配や出産について学ぶ「臨床獣医学」、動物の環境や食品などから病気のメカニズムを探る「獣医病理学」などがある。

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