近所の空き地から遺跡が見つかるかもしれないってほんと?

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近所の空き地から遺跡が見つかるかもしれないってほんと?

2015.07.30

提供元:マイナビ進学編集部

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近所の空き地から遺跡が見つかるかもしれないってほんと?

建築物を土地に建てる際に遺跡などが見つかると、学術調査がされることになります。近所の空き地の発掘作業から考古学につながるには、どのような経緯をたどるのでしょうか?

この記事をまとめると

  • 我々の生活する街の下には実は驚くほどたくさんの数の遺跡が眠っています
  • 膨大な数の遺跡のうち、発掘されて出土品などが公開されるのはごく一部
  • 近い将来技術が進歩すれば、よりたくさんの遺跡を発掘・公開することが可能になるかも

知らないうちに遺跡の上に住んでいるかも?

古代遺跡と現代の住宅地、一見イメージがかけ離れているように思う人が多いでしょう。しかし、ドイツの考古学者シュリーマンによって発掘されたトルコのトロイア遺跡は、住宅地をとりまく広々とした畑の中にあります。また日本でも、市街地・住宅地のその下に埋没した状態の遺跡が何百、何千と存在します。

東京都教育委員会が提供している「東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス」(http://tokyo-iseki.jp/)を見ると、どこに埋没したままの遺跡があるのかひと目でわかります。ここで公開されている遺跡はあくまで現時点で存在が確認されている遺跡。これ以外に見つかっていない遺跡がある可能性は大です。ひょっとしたら皆さんも今まさに遺跡の上に立っているかも知れません。自分の足の下に、太古の人々の生活の痕跡が眠っていると思うと胸が躍りますね。

遺跡の下に遺跡、その下にまた遺跡……発掘調査は一度では終わらない

先に挙げたトロイアの遺跡が発見されたイリオスという土地は、遺跡が一つだけではなく、なんと9層にも重なっていました。最も下層、つまり最も古い遺跡は紀元前3000年ごろのものでした。9つもの遺跡が偶然重なったとは考えられません。古代の人々が暮らしやすかった土地は、その後の時代の人々にとっても暮らしやすい場所だったということです。現代において我々が暮らしやすく、住宅を建てようとする場所から遺跡が出現するのは、そういう意味ではあたりまえのことなのかもしれませんね。

日本においては、自分の所有する土地から遺跡などが発見された場合、発掘・調査を行わなければならないと文化財保護法によって定められています。しかし、発見されても全ての遺跡が発掘・公開されるわけではありません。特に文化的価値の高いもの以外は、あえて埋もれたままにしておくことも多いのです。それでは、どうしてあえて遺跡を発掘しないのでしょうか?

発掘調査が貴重な遺跡を傷つけてしまうこともある

古代の遺跡が含有するロマンははかりしれないものです。そこに遺跡が存在するなら全て発掘してこの目で見てみたい、調べてみたいと思うものですが、実は遺跡の発掘が取り返しのつかない悲劇を生むこともあるのです。

シュリーマンがトロイアの遺跡を発掘した時、彼は当初、2番目に古い層に埋没していた遺跡を伝説のトロイア遺跡であるとして発掘調査を行いました。後の時代の研究により、シュリーマンが追い求めた伝説のトロイア遺跡は実は7層目であったことがわかりましたが、皮肉なことにその7層目の遺跡はシュリーマン自身の発掘によって破壊され、ほとんど何も残っていなかったのです。
また、土の中に埋もれているものを掘り出し、空気に触れさせたことで遺跡や出土品の劣化・風化が起こってしまうという問題点もあります。

多くの遺跡が埋もれたままにされているのは、建築用地の確保や発掘費用の問題だけでなく、発掘によってかえってその貴重な遺跡を傷つけないようにするためでもあるのです。十年後、百年後、今よりずっと調査技術も保存技術も進んだ未来、我々の足の下に「保管」された遺跡がベールを脱ぐ日が来るかもしれません。

この記事のテーマ
文学・歴史・地理」を解説

文学は、長い歴史のなかで変遷してきた人間の生活や社会、人々の考え方や感情の変化などを、文章表現をもとに考える学問です。文献を読み解いて比較検討し、過去から現在、さらには未来に至る人間のあり方や社会について研究します。地理学や歴史学は、今日の私たちの生活や文化、経済活動などについて、基盤となった地形や気候、史実やさまざまな事象、最新の研究結果や歴史的な遺構をもとに、その成り立ちから考える分野です。

「文学・歴史・地理」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「考古学」
はこんな学問です

発掘された遺跡、遺構、遺物などを残された書物、木簡などのあらゆる情報と突き合わせながら、当時の社会の姿を浮き彫りにしていく学問である。歴史学のカテゴリーに入るが、文字で残されている情報が少ないため、物を手掛かりとして事実を明らかにすることが重要になる。研究スタイルは新しい遺跡の発掘が主になるが、科学的な分析法も常に進歩してきているため、これまでに調査された遺跡についても、再調査が行われている。

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