美白のために血を抜いた!? 中世ヨーロッパ、驚きのメイク法

この記事をまとめると
- 中世ヨーロッパでは、美を保つためにさまざまな工夫をしていた
- 美しい肌をつくるために動物の内臓を使ったパックが流行した
- 肌が白ければ白いほどいいと言われていた時代には、血を抜いてわざと貧血を起こしていた女性たちもいた
現代は安くて使いやすいコスメがたくさん!
女子のみなさんは、学校が休みの日など、メイクをして出かけるのは楽しいですよね。「モデルの○○ちゃんみたいなメイクをしたい!」「友だちと双子みたいなメイクをして出かけたい!」など、メイクを楽しめるのは女の子の特権です。
最近は安くて使いやすいコスメがたくさん出ているので、簡単に美白メイクができたり、目を大きく見せることができます。肌をプルプルにするパックだって、数百円あればかなり効果のあるものが買えますよね。
でも、昔はこんなに便利なコスメはなかったので、今では想像もつかないような方法で女性は身だしなみを整えていました。特に中世のヨーロッパの女性たちは、とんでもない技を使って美を保っていたのです。
中世ヨーロッパの驚くべきメイク法とは?
メイクの起源はヨーロッパにあると言われるほど、ヨーロッパの女性たちの美意識はとても高かったそうです。しかし、中世ヨーロッパのメイクは現代とは違って、マスカラを塗ったり、口紅をつけたりするものではありませんでした。スキンケアや髪型、香水などで身だしなみを整えることが基本だったのです。
美しい肌を保つために女性たちがこぞって取り入れたのが、鳥やウサギの内臓のパックです。まだ内臓が温かいうちに取り出して直接肌に乗せると栄養が吸収されやすく、若返りも期待できると信じられていたため、特権階級の女性たちの間で内臓パックが大流行したそうです。
肌を白くするためにわざと貧血を起こした!?
さらに中世ヨーロッパでは、肌が白ければ白いほどいいとされていました。肌の白さを引き立たせるために肌に血管を描いたり、白粉(おしろい)を大量にはたいたりしてわざと顔色を悪く見せる工夫もしていました。中には貧血になるように血を抜いてまで、肌を白くしようとする貴婦人もいたのです。みなさんは絶対にまねしないでくださいね。
その白い肌には、つけぼくろをつけるのが定番でした。当時使われていた白粉には鉛白が含まれていて肌にシミができやすかったため、それを隠そうとしてつけぼくろをする女性が増えたのですが、やがてサテンやベルベットでつくったつけぼくろをおしゃれとしてつける人も出てきました。つけぼくろは丸だけでなく星や動物の形をつけることもあり、10個以上のつけぼくろを顔中につける人もいたそうです。
今では便利なコスメがたくさんありますから、中世ヨーロッパのように無茶な方法でメイクをする必要はありません。ただ、ファッションもメイクも流行は繰り返すので、もしかしたら大昔のヨーロッパではやったつけぼくろが現代に復活する……なんてこともあるかもしれませんね。
このような世界の美容の歴史に興味を持った人は、美容系の専門学校で美容に関するさまざまな事柄を学んでみるときっと面白いでしょう。メイクアップに関する専門コースに進めば、メイク法をはじめ、美を生みだす知識や技術を学ぶことができるはずです。昔の女性のメイクを参考に、新しいメイクを生みだすこともできるかもしれませんよ。
この記事のテーマ
「生活・服飾・美容」を解説
生活・服飾・美容の分野には、生きていくために必要不可欠なものだけではなく、それによって生活がより豊かで快適になることを目的としているものもあります。たとえば生活学では、だれもが安全で快適に暮らせる空間を実現するために、ユニバーサル・デザインの研究を行います。服飾や美容は、トレンドや利用者によって多様化するニーズに対応するために、素材、色、デザイン、施術方法など、あらゆる角度から美を追究しています。
この記事で取り上げた
「美容」
はこんな学問です
メイクアップ、ヘアメイク、ネイルアート、ファッションコーディネート、着付けなど、人の美容からフローラルデザインまで、美を創作する知識と技術を学ぶ分野と、ファッション、アートをビジネスとして捉えて商品開発の理論や手法を学ぶ分野に大きく分けられる。学校により、インテリアなどの製品デザイン分野や、エステティックなど美容健康分野、モデルなど芸能分野に進むための学習など、幅広く学べるケースもある。
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