電車のアナウンスってどうして独特なの?
メイン
テーマ

電車の車掌さんのアナウンス時の喋り方はどの電車によっても同じように感じてしまいます。業界で決まったマニュアルがあるのか実際に車掌の方に聞きました。
この記事をまとめると
- 鉄道会社にはさまざまな決まりや手順がある
- あの独特なしゃべり方は決まりではなかった
- 自然と独特なしゃべり方になってしまうことも
車掌のアナウンスはマニュアルなの?
「まもなく、〇〇駅です」と言うときの、電車の車掌さんの独特なしゃべり方。不思議に思ったことはありませんか?
車掌になるには、まずは鉄道会社の採用試験を通らなければなりません。入社してからも、最初から車掌の仕事ができるわけではなく、まずは駅員として働いて業務を覚えていきます。その後、社内の試験に合格した人は、晴れて車掌に。さらに、その後に国家試験を受けて免許を取得できた人が運転士になれます。鉄道会社で働くと、さまざまな決まりや手順があるのです。
ということは、あの独特なアナウンスももしかして決まりがあるのでしょうか。アナウンスのマニュアルは存在するのか調べました。
しゃべり方に決まりはなかった!
実際に鉄道会社で勤務している方に話を聞いてみました。
「率直に言えば、話し方に決まりはありません。研修では、アナウンスの内容を聞きやすく心がけて話すように指導されています。鼻にかけてしゃべる方が耳に入りやすい気もするので、あの独特な口調が生まれたのでは」とのことです。
あの独特の声は、普段話す声とトーンがだいぶ異なります。そのせいで、周りの雑音がうるさくても耳に届きやすいような気も。とはいえ、決してマニュアルで決まっているわけではないようです。
「ですので、普通に話している車掌もいます。女性の車掌の人もいるので、そういう方達はとくに鼻にかけてしゃべっておらず、わかりやすくゆっくり放送している印象です」
確かに、女性だとあのしゃべり方を実践するのはなかなか難しいですよね。
あの独特な声が自然と体に染みついているせいも
また、こんな理由もあるようです。
「あのしゃべり方は、それこそ自分が働き始めるずっと前から乗客として聞いていたもの。いざ自分がアナウンスするとなったときに、とくに決まってはいないのに自然と聞き慣れていたあの言い方をしていました」
アナウンスのマニュアルはなくても、自然と体に染みついてしまっているようですね。また、お酒の席で自分の職業を言うと、「ここでアナウンスをやってみて!」とリクエストされて困ることも少なくないそうです。
電車によっては自動音声のアナウンスが流れるところもありますが、あのアナウンスが聞けなくなってしまったら寂しいものなのかもしれませんね。
この記事のテーマ
「自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」を解説
陸・海・空の交通や物流に関わる仕事です。自動車や飛行機、船舶、鉄道車両などの整備・保守や設計・開発、製造ラインや安全の管理、乗客サービスなど、身につけるべき知識や技術は職業によってさまざま。宇宙分野に関しては、気象観測や通信を支える衛星に関わる仕事の技術などを学びます。