やせ過ぎのモデルの起用を禁止した国があるってホント?

この記事をまとめると
- スーパーモデルの体型に憧れて、世界中の若い女性が拒食症になる例が後を絶たない
- フランスでやせ過ぎモデル禁止法案が可決されたのも、背景には拒食症問題がある
- 健康的に美しくやせたいのであれば、まずは正しい美容の知識を学ぶことが大切
世界で次々とやせ過ぎ禁止令が!
すらっと伸びた長い手足に小さな顔……人間離れしたスーパーモデルの体型は多くの女性の憧れです。
しかし今ファッション界では、そのスーパーモデルの体型について論争が巻き起こっています。というのも、スリムなモデル体型に憧れるあまり、拒食症におちいってしまう10代・20代の若い女性が、世界中で増えているのです。もちろん、日本の女子高生も例外ではありません。
拒食症の女性が後を絶たないという事実を受けて、とうとうファッションの聖地であるフランスでも、2015年の4月に、イタリア、スペイン、イスラエルに続いて、やせ過ぎモデルの雇用を禁止する法案が可決されました。
“やせ過ぎ”はフランスが抱える深刻な社会問題
フランスのやせ過ぎモデル禁止法案では、肥満度を表すBMI指数(体重kg÷{身長m×身長m})が普通体型とされている22に対して18未満のモデルを雇用すること、写真を加工ソフトなどで修正したことを隠して掲載すること、そして拒食症のモデルを認めることの3点が禁止されました。これをモデル事務所などが破ると、最大7万5000ユーロ(約980万円)の罰金や、最大6か月の禁固刑が科せられます。この法案に対してフランスのモデル業界からは「他国との競争に勝てなくなる」と反対の声があがっているようです。
フランスでは若い女性の拒食症が深刻な社会問題となっており、その患者数は約4万人にもなっています。しかもそのうちの9割が、みなさんとほとんど年の変わらない10代の女の子たち。大事な成長期に過度な食事制限をすると、その後の発育に影響を及ぼすだけでなく、最悪の場合死に至ることすらあるのです。
やせたらカワイイは間違い!?
みなさんの中にも、毎日「ダイエットしなきゃ!」と自分の体型を気にしている人もいるのではないでしょうか? しかし、過度な食事制限など、ダイエット方法を間違えれば、拒食症のような摂食障害を発症しかねません。
今、世界的に「やせているから美しいというわけではない」という風潮が広まっているように、健康を害してまでやせることは決して正しいことではありません。正しく健康的にやせたいならば、まずは正しい美容の知識を身に付ける必要があります。
手始めに、管理栄養士の人が書いたダイエット本などを読んでみるのはいかがでしょう。そこからさらに知識を深めたくなったなら、美容専門学校や栄養専門学校への進学を考えてみるのもいいかもしれません。美容について知れば知るほど、無理してやせなくても女性が美しくなる方法がたくさんあることに気付くはずですよ。
この記事のテーマ
「生活・服飾・美容」を解説
生活・服飾・美容の分野には、生きていくために必要不可欠なものだけではなく、それによって生活がより豊かで快適になることを目的としているものもあります。たとえば生活学では、だれもが安全で快適に暮らせる空間を実現するために、ユニバーサル・デザインの研究を行います。服飾や美容は、トレンドや利用者によって多様化するニーズに対応するために、素材、色、デザイン、施術方法など、あらゆる角度から美を追究しています。
この記事で取り上げた
「美容」
はこんな学問です
メイクアップ、ヘアメイク、ネイルアート、ファッションコーディネート、着付けなど、人の美容からフローラルデザインまで、美を創作する知識と技術を学ぶ分野と、ファッション、アートをビジネスとして捉えて商品開発の理論や手法を学ぶ分野に大きく分けられる。学校により、インテリアなどの製品デザイン分野や、エステティックなど美容健康分野、モデルなど芸能分野に進むための学習など、幅広く学べるケースもある。
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