トコロ変われば条例が変わる。あなたの「常識」、どこで通用しますか?

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

トコロ変われば条例が変わる。あなたの「常識」、どこで通用しますか?

2015.08.06

提供元:マイナビ進学編集部

メイン
テーマ

トコロ変われば条例が変わる。あなたの「常識」、どこで通用しますか?

この記事をまとめると

  • 乾杯は日本酒で!? 地方自治体により、こんな変わった条例が
  • 条例ができた背景には、その地域が抱える固有の課題がある
  • 国の管理下か自治体の自立か。解決は政治家の手腕いかん

「とりあえず一杯」は日本酒で

かなり変わった決まりごとが大マジメにまかりとおる、いえ、定められている地域があります。

たとえば「日本酒で乾杯条例」。これは、最初の乾杯をビールではなく日本酒でやりましょう、という内容の条例です。2013年1月に京都市で「清酒の普及促進に関する条例」が施行されたのを皮切りに、現在では13の自治体で日本酒で乾杯条例が成立しています。

青森板柳町には通称「りんごまるかじり条例」というものがあります。正式な名称は「りんごの生産における安全性の確保と生産者情報の管理によるりんごの普及促進を図る条例」。その内容は「消費者が安心して安全なりんごを食べることができるシステムの整備」というもので、「町民はりんごのまるかじりの普及に努める」ことまで決められているのです。

これら条例は、地方公共団体が自治立法権に基づいて制定する法の形式で、 憲法94条により、地方公共団体は国で定める法律・政令とは別にその地方の公共事務、団体委任事務、その他の行政事務に関し議会の議決を経て独自の法規を制定できます。
日本にある色々な決まりのなかで、最も大きなものは憲法。それに基づいて「法律」が定められており、条例や規則は最小単位の決まりごとです。

背景には需要激減、文化の衰退という深刻な問題が

こうした条例はもちろん、ノリやウケを狙って出来たわけではありません。これらの条例からは地方が抱える深刻な課題がみえてくるのです。

まず清酒の普及促進条例ができた背景には、日本酒の大幅な消費量減があります。この数年は従来の3分の一近くに。地方の酒蔵も70年代の約3200カ所から、1700カ所と大幅に減少しています。ワインやウイスキーなど洋酒などに比べ清酒は「オジさんぽい」「悪酔いしそう」と、負のイメージが強いことが大きな要因です。
また、相乗効果を狙う地域興しという側面もありました。京都なら、日本酒が普及すれば、酒の器となる清水焼や、和食や京漬け物など京料理への関心も高まります。

「りんごまるかじり条例」の発端は、2002年8月に町内の12戸の農家が発がん性のある無登録農薬をりんご栽培に知らずに使ってしまっていたことです。発覚後は消費が低迷。青森のりんご市場は大打撃を受けました。
その後県内の自治体は、該当する地域のすべての農場でサンプリング調査を実施。安全宣言を出していくとともに、町民自らが普及促進を目指すようにこのような条例を制定したのです。

地方の課題は次代の国民全体の問題

条例とは異なりますが、「ふるさと納税」も地方の課題解決の一つの方策です。ふるさと納税とは、自治体への寄附金のこと。2000円を超える寄附を行い確定申告をすると、住民税の2割程度が所得税から還付、住民税から控除されるという納税上の「特典」がついてきます。
納税すると、その地域の特産品などを送ってくれる自治体もあり、そうした「御礼」のなかには都会で入手しようとすると高価な農・海産物もあり、注目が集まっています。

地方自治体の抱える少子高齢化、過疎化、農産物の需要低減などの課題は、自分の居住地域でも十分起こりうることです。明日は我が身として受け止め、国民全体が共有すべき課題だともいえます。
そして、課題解決には、条例やふるさと納税制度の例にみるように、地域に向き合いその特性や既存の制度・条例を詳しく理解することが大切です。法学を学ぶとさらに理解が深まります。

法律への理解が深まれば、政治家をはじめさまざまな分野の専門家をまじえ、国政によらない地方政治によって、どのように課題解決に導けるのかに取り組む必要性にも目が向くはずです。

この記事のテーマ
法律・政治」を解説

国家は通常、多数の国民によって構成されています。それぞれ考え方が異なる国民をひとつの国家としてまとめようと考えれば、法律によって義務や権利を定め、政治(行政)によってそれらをきちんと運用していくことが必要になります。歴史上、多くの国家がこうしたことを目指し、あるものは成功してあるものは失敗してきました。どのようなときにあっても、道しるべとなるべき法曹家や政治家や評論家などの専門職は不可欠です。

「法律・政治」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「法学」
はこんな学問です

法学の研究領域は広い。憲法、民法、刑法に刑事・民事の両訴訟法と商法(大部分は会社法に移行)を合わせて六法と呼ぶが、これらは重要な法律のごく一部にすぎない。法学では、限りなく追加されていく法律を覚えるのではなく、それらの法律が生み出される原理と法律を活用して社会問題を解決するための思考法を学ぶ。また、法律は時代や社会制度とも密接に関係しており、社会問題についての最新情報も常にアップデートしておく必要がある。

「法学」について詳しく見る