自称「水を飲んでも太る体質」ってどういうこと?

この記事をまとめると
- 「そんなに食べてない」「水を飲んでも」太るって?
- 間食や、塩分の摂りすぎに要注意
- 幸福ホルモンがダイエットのカギ
痩せたい、でも食べたい
朝バナナダイエット、納豆ダイエット、糖質制限ダイエット……ここ数年だけでも数々のダイエット法がブームになっては去っていきました。日本中でバナナの値段が高騰し、店頭から納豆が姿を消しましたね。
巷に「痩せたい!」と願う人口がどれほど多いのかを想像させる出来事です。
でも、その結果ダイエットを必要としている人が順調に減っている……わけではないようです。
食べなければ太らないし、水はノンカロリー
あるある話としてよく聞く、「そんなに食べていないのに太る」人、特に「水を飲んでも太る」人の体って、一体どうなっているのでしょうか。
太るメカニズムは、実に単純です。薬の副作用など特殊な例を除けば、摂取カロリーが消費カロリーを上回るから体にたまる、それだけのことです。なので、実際は「それだけ食べているから太る」といえます。「そんなに食べていない」と思う人は、3度の食事についてのみ、少なめなのでしょう。お昼のお弁当箱をうんと小さくし、人前ではあまり食べないけれど、後でお腹が空くからお菓子で補う。夕食も白米を抜くなど涙ぐましい努力をしながら、寝る前にがまんできずカップ麺を食べる……なんてことを繰り返せば、効率よく太ること間違いなしです。
また、「水を飲んでも太る」人ですが、水はカロリーがないので、太ることはありえません。ただ、水分で「むくむ」ことはあります。脂肪によるものではなく、水太りというものです。塩分を摂りすぎているとか(お菓子やインスタント食品は塩分含有量も多いのです!)、循環器系の機能が悪く水分の排出がうまくいっていないなど、別の原因が潜んでいる可能性もあります。この場合は、足の筋力を鍛えたり、体を温めたりして循環器系の機能を高めれば、体重はすとんと落ちるはずです。
食べ物以外に幸せを見つけよう!
人間は、他人に褒められたり、試合に勝ったり、好きな人と手をつないだりするなど喜びを感じるとき、ドーパミンという幸福ホルモンを分泌し、脳に快感をもたらします。これはとても気持ち良いので、繰り返したくなります。
実は、このホルモン、美味しいものを食べているときにも分泌されることが分かっているのです。
日ごろ不満やイライラが多く、幸福ホルモンの足りない人は、食べることで補おうとする心理が働くと考えられます。常にお腹を満たして、幸福感も満たそうとするわけです。
ということは、究極に有効なダイエットは、納豆でも糖質制限でもなく、日頃のストレス要因を見直すといった心理学的アプローチにあるのかもしれませんね。
【参考サイト】
厚生労働省 e-ヘルスネット
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html
この記事のテーマ
「人間・心理」を解説
人を研究対象として、人間の心理や身体、人間が作る社会集団、生活の特徴やあり方を研究します。人間科学は、人間という存在や関係性そのものを研究し、学習範囲は栄養学から文化人類学、スポーツ科学まで広範囲にわたります。心理学は人間の心や行動の特徴を分析・解明します。ストレス社会と呼ばれ、心の病に苦しむ人が増加している現代では、なかでも臨床心理学の重要性が注目されています。人間の存在意義の基礎となる学問です。
この記事で取り上げた
「心理学」
はこんな学問です
人間の心理や行動がどのような原理で動いているのかを研究する学問である。それにはさまざまなアプローチがある。たとえば、認知心理学では対象を知覚してから言語化するまでの作用を情報処理のプロセスとして理解する。発達心理学は人間が誕生してから死ぬまでの心の変化が何によるのかを探究する。臨床心理学は心のバランスを崩してしまった人の状態の改善をめざす。志望校に自分の本当に学びたい心理学があるかどうかを必ず確認することが大切だ。
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