東大受験のすすめ:参考書1冊で東大に入学した花沢さん
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花沢さんの体験記。1つの参考書を何度も使うという勉強法の良かった点と反省点(気をつけてほしい点)について、自身の体験に基づいて語ります。
この記事をまとめると
- 数学は1冊の参考書をやりこむことで、東大に合格した
- 受験では「解ける問題で失点しない」ことが大事なので、基礎を完璧にすることは有効
- ただ、安心感に浸るために何周もするくらいなら、解ける問題を増やすことも大事
参考書1冊で東大は合格できる
Q. 花沢さんは、数学では、参考書1冊だけをやりこんで東大合格されたそうですね。なぜ、1冊をやりこもうと思ったんですか?
A. 東京大学を目指して勉強するうえで私がこだわったことは、基礎を徹底することです。大学受験の問題である限り、問題が難しくなっても高校範囲から出題されるため、基礎を原理からしっかり理解していれば、その組み合わせで応用問題も解けるようになると学校や塾の先生からうかがっていたからです。そこで私は、自分がこれと決めた問題集を何度も繰り返し解くようにしました。特に、苦手だった数学は、青チャートの問題集を3回以上繰り返すようにしました。繰り返し解くことで解法が身につき、応用問題も少しずつ解けるようになり、最終的にはそれまで全く太刀打ちできなかった東大模試の点数も上がりました。
受験では、「難しい問題が解ける」よりも「解ける問題で絶対に失点しない」ほうが大事
Q. 基礎的な問題を完璧にすることで、その組み合わせである応用問題にも対応できたというわけですね。とはいえ、周りには、難しそうな問題集や予備校のテキストを使用している人もいたかと思います。そういう姿を見て、不安はありませんでしたか?
A. 周囲には、いろいろな種類の問題集に取り組む友達もいたので、解いた問題数が少ないという点で、一つの参考書を繰り返して解くことに不安がなかったと言えばうそになります。しかし、私は多く問題を解くことよりも解いた問題一つ一つを確実にしたいと思っていたので、今解いている問題が入試に出題されても確実に取れるようにすることだけを意識して日々、勉強していました。たくさんの問題集に手を出しすぎて、結局どれも中途半端になってしまったという友達もいたので、振り返って考えると、やはり基礎を徹底する勉強法で間違ってはいなかったと思います。
安心感に浸るくらいなら、解ける問題を増やそう
Q. 解ける問題は絶対に失点しないという戦略で、失点を最小限にしたわけですね。ただ、「今思えばこうしとけばよかったかな」ということもあるかと思います。そのような反省点はありますか?
A. 私は、確実に解けるようになるまでと、ほとんどの問題が解けるようになった問題集で何回も繰り返し学んでいましたが、今思えばただ単に問題が解けるという安心感を得たかったという面もあったと感じます。一つの問題集を確実に自分のものにすることも大切ですが、同時に、より上のレベルの問題集に移るなどして「確実に解ける問題を増やしていく努力」をしておいてもよかったのではないかと思っています。