サッカー関係の仕事に就きたいなら、学んでおかなければならない学問があるってホント?
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この記事をまとめると
- サッカーについて多角的に学ぶ、FIFA運営の大学院「FIFAマスター」がある
- 日本人元プロ選手として初めてのFIFAマスター卒業生は、宮本恒靖氏
- FIFAマスターでは、スポーツに関する組織論や法律などを学ぶ
サッカーの世界で働きたいなら、「FIFAマスター」を学ぶべき!?
学校の部活や趣味などでサッカーをやっている人は結構いるのではないでしょうか。最近では男子だけでなく、女子のサッカーもポピュラーなので、将来、プロのサッカー選手になりたいと思っている人も多いはずです。
とはいえ、サッカー選手になるには、厳しい競争の世界を生きていかなければならないうえに、しかも選手寿命は非常に短く、20代後半で引退してしまう人も多いと言います。そうしたことを考えると、サッカーと長く関わり仕事をしていくためには、サッカーの技術だけ磨けばいいと言うわけではないのかもしれません。
そこで注目したいのが、FIFA(国際サッカー連盟)が運営している、スポーツ学に関する大学院のコース「FIFAマスター」です。
あの宮本恒靖氏もFIFAマスター卒業生!
FIFAマスターは2000年に開設された大学院で、「スポーツに関する組織論、歴史・哲学、法律についての国際修士」のことで、スイスにあるスポーツ教育機関と提携してFIFAが運営しているコースです。ここでは、10か月の間にイギリス・イタリア・スイスにある3つの大学を回って学習することで、幅広くスポーツ界で活躍する人材を養成することを目的としています。
日本のサッカー界では、元日本代表のディフェンダー(センターバック)で活躍した宮本恒靖氏が2013年に第13期FIFAマスターを卒業しました。これは当時、日本人元プロ選手としては初めてのFIFAマスター卒業生でした。
宮本氏は、FIFAマスターを卒業後、日本プロサッカーリーグの運営円滑化を目的として新たに設置された特任理事(非常勤)に就任し、2014年には日本人として初めて世界大会でテクニカルスタディーグループ(サッカーの技術を研究し、トレーニングから判定まで、サッカーの技術向上をサポートするグループ)に入るなど、FIFAマスターとして学んだことを存分に生かした活動を行っています。
多角的な視点からスポーツを見ることで貢献できる仕事もある
宮本氏は2015年からガンバ大阪のアカデミーコーチングスタッフに就任し、サッカー指導者としてキャリアを積みながら、自身の古巣チームにもその知識を還元しています。
「歴史」「マーケティング」「法律」を中心に学ぶというFIFAマスターでは、競技としてのサッカーだけではなく、文化、ビジネスとしての側面などを分析していき、多角的に捉えることでサッカー業界に貢献し、盛り上げていこうという人材を育てています。
このようにスポーツを選手として楽しむだけでなく、別の視点から学び、行動を起こすことは、そのスポーツの魅力をさらに多くの人々に伝えること、またより良い環境づくりにつながります。選手たちが生き生きと競技を行うためには、スポーツのチームや組織で働く人たちによるそういった努力が重要になります。
スポーツが好きな人は、選手とはひと味違う、スポーツのチームや組織で働く人たちの仕事にもぜひ注目してみてください。新しい視点でスポーツを楽しめるかもしれませんよ。
この記事のテーマ
「健康・スポーツ」を解説
スポーツ選手のトレーニングやコンディション管理に関わる仕事と、インストラクターなどの運動指導者として、心身の健康管理やスポーツの有用性を一般に広める仕事に分かれます。特に後者は、高齢化や生活習慣病が社会問題化する中、食生活や睡眠も含めて指導できるスペシャリストとして需要が高まっています。
この記事で取り上げた
「スポーツのチームや組織で働く人」
はこんな仕事です
野球やサッカーなど、スポーツ選手が所属するクラブチームの運営に携わる仕事。広報活動やスポンサーの開拓、選手の契約の管理、経理など、業務内容は幅広い。新たな有力選手の入団交渉や、所属選手に対する処遇の変更など、チームの人事面もサポート。また、サポーターやファンの来場数を増やすために、集客方法を考案することもある。クラブチームを運営する企業に就職するケースが一般的。必要な資格はないが、スポーツが好きで、チームや選手に愛着を持って業務と向き合える人に向いている。
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